リアルな臨場感あふれるVR(ヴァーチャルリアリティ)は、かつてのエンターテインメントに特化したゲームコンテンツやアミューズメント施設の利用から、美術館や展示会などの展示物の説明や解説の用途に止まらず、近年では新製品のプロモーションや動物園、観光地など身近なコンシューマーの利用まで飛躍的に導入が進んでいます。
また、企業においては研修や職場体験をはじめ、実際の研修では再現が困難な労働災害に備える研修をVRで行う動きが活発化しています。
なかでもVRを利用した求職者の採用方法が注目されつつあります。
ここでは、VR採用のメリットやデメリットを説明します。
企業の人事部署や採用担当の方は、是非とも参考にしてください。
○VR採用とは
既に企業の採用の現場ではVRが活用されています。
特に活用されているのは就職フェア、転職フェア、バイトフェア、合同説明会などの場です。
ホームページや印刷物の会社案内では伝わりにくい情報を、リアルで臨場感のあるVRコンテンツとして提供することで、わかりやすく企業の特徴をアピールすることが可能です。
○VR採用をするために必要な物・技術
VR採用をするために欠かせないコンテンツ制作の工程や必要な物、技術について説明します。
企業案内のVRコンテンツは、まずどのように企業をアピールしたいか、シナリオを構築して必要となるカットをVR専用カメラで撮影します。
特にアピールしたいポイントに解説や説明を挿入するなど、分かりやすく、飽きさせないための工夫を交えながら編集を行います。
また、VRを使用した会社案内の閲覧や職場体験、面接を受ける側もVR機器が必要となります。
○VR採用のメリット
VR採用のメリットとしては、従来の受動的な映像コンテンツや印刷物から、リアルな仮想空間を通して、会社の良さや施設の説明や職場体験がより分かりやすく現実味のある立体的な映像として、遠隔地からでも時間を選ばずに何度も体験することができることでしょう。
効率良く会社を均一に説明できるため、理解も深まります。
そのために入社してから企業側と入社した社員の間でミスマッチが起こりにくく、早期離職を未然に防ぐこともメリットとして挙げられます。
また、VR採用は注目を集める最新のトレンドであり、説明会でも集客が見込める点も大きなメリットと言えるでしょう。
○VR採用のデメリット
VR採用のデメリットとしては、分かりやすいオリジナルのVRコンテンツを制作するには、シナリオの打ち合わせから決定を経て、VR専用カメラを使用した撮影、編集作業まで相応のコストがかかる点が挙げられます。
また、リアルなVR映像は没入感が高まるため、体験する人によっては酔う可能性があるので注意が必要です。
○VR採用はどうなるのか
良い人材を採用するにあたり、企業の理解をより深めミスマッチを減らすためにも、VR採用は今後ますます導入が増える傾向にあります。
何より遠隔地に住む有望な社員を採用する機会が得られるため、企業のメリットは大きいと考えられ、新たな採用の形としてVR採用は普及していくと考えられます。
○VR採用の導入事例
前述の通り、企業の採用の現場において既にVR採用の導入は始まっています。
この中から主なVR採用の導入事例を紹介します。
・アトム
https://gurujobvr.com/news/373/
ステーキ専門レストラン「ステーキ宮」や回転寿司「にぎりの徳兵衛」を展開するアトムと最先端のVR技術の開発やアプリケーションやコンテンツの制作を行うジョリーグッドは、入社後のミスマッチのよる早期退職を防ぐための、職場体験VRを共同開発しました。
今後は求職者に向けた説明会等でVR採用のツールとしての利用が期待されます。
入社後の仕事内容や職場の様子をはじめ、仕事の魅力をリアルに伝え、理解を深めるオリジナルVRコンテンツです。
・ライフコーポレーション
https://www.excite.co.jp/news/article/MoguraVR_lifecorp-vr/
食品スーパーマーケットチェーンを展開するライフコーポレーションは、従来の紙媒体や動画コンテンツを使った会社案内では、会社の良さや仕事内容を伝えることに難しさを感じていたことから、短時間で企業の魅力を最大限に説明して、理解が得られる方法としてVR採用を導入しました。
スマホやデジタルコンテンツに普段から慣れ親しんでいる層にマッチした採用方法として期待を寄せています。
また、VR採用を採り入れたことで合同説明会の集客が増えていることもメリットとして挙げています。
・インテリジェンス
https://doda.jp/promo/campaign/mirainomensetsu/
転職サービス「doda」を運営するインテリジェンスは、坂本龍馬を面接官に起用したVR面接を試験導入しました。
面接の場面で緊張することから、なかなか自分を上手く企業の担当者へ伝えられないと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そのような背景から「未来の面接プロジェクト」と銘打って、ゲーム感覚のVR空間の中で緊張を解いて、CGの坂本龍馬と面接を行うVRコンテンツです。
音声認識エンジン・感情解析エンジンを組込み、声から感情値を分析し、おすすめの職種タイプを診断します。
今後もさまざまなVR採用コンテンツを使った、実践的な活用が期待されます。