臨場感のある3次元VR(ヴァーチャルリアリティ)技術は、当初は高価な飛行機を操縦するパイロットを養成するためのフライトシミュレーターの利用から始まりました。
墜落する心配のない安全な仮想空間の中で、操縦のスキルを習得するトレーニング教材としての導入でした。
現在では数万円の安価な360度VRカメラも豊富に出揃い、VR動画の導入が活発化しています。
ここでは、VR動画編集ソフトをまとめて紹介します。
これから本格的にVR動画コンテンツを制作しようとする方は、ぜひ参考にしてください。
■VR動画とは
VR動画を制作する環境が大幅に進化した影響もあり、従来の平面的なビデオ映像から、奥行きと広がりのあるVR映像を導入するケースが増えています。
2Dから3Dになることで、今までは表現できなかった臨場感や質感、距離感がリアルに伝わるからです。この独特な没入感を体感できるのがVR動画です。
例えば賃貸物件を扱う不動産業では、簡単にバーチャルツアーが作成できるCMSサービスを利用することで、利用者は自宅にいながら、間取りや高さ、動線がより分かりやすくなり、成約率や物件の成約までの期間短縮に成果を上げています。
他にもビデオレターの進化系として、遠くに住む両親へ孫の運動会や発表会に実際に参加しているような映像を送ることができるようになりました。
この様に手軽にVR動画が導入できる現在では、ビデオ編集ソフトを使って、より凝った演出を施したVR動画コンテンツを作成することが可能です。
■VR動画編集ソフトまとめ
撮影したVR動画を合成して、歪みのない滑らかなパノラマ映像へスティッチングするシンプルな機能を持ったソフトから、カット編集に特化したソフト、複雑な画像処理や特殊効果を加えるプロフェッショナル向けソフトなど、たくさんのビデオ編集ソフトがリリースされています。
その中から人気のあるVR動画編集ソフトを紹介します。
・CyberLink「PowerDirector 15 Ultra」
https://jp.cyberlink.com/jpn/press_room/view_4061.html
「PowerDirector 15 Ultra」は、国内における出荷本数1位を誇る人気のビデオ編集ソフトウエアです。12,019円(税別)ながらカット編集はもちろん、トランジションや360度対応エフェクト、ビデオ補正、タイトル編集、ピクチャーインピクチャーなどの編集機能を備えるコストパフォーマンスが高いソフトです。完成したVR動画を簡単にYouTubeやFacebookへアップすることが可能です。
・アップル「Final Cut Pro X」
https://www.apple.com/jp/final-cut-pro/
「Final Cut Pro X」はMacOS用にリリースされるプロフェッショナル向けのノンリニアビデオ編集ソフトです。アドビシステムズの「Premiere」とは、良きライバルとして、長年にわたり進化してきたビデオクリエーター御用達の人気ソフトです。直感的なインターフェイスを持ち、豊富なプラグインをサポートするなど、プロフェッショナルユースにも十分応えるソフトです。標準価格は34,800円(税別)です。
・アドビシステムズ「Adobe Premiere Pro CC」
https://www.adobe.com/jp/products/premiere.html
https://www.adobe.com/jp/creativecloud/plans.html?promoid=8JD95K3H&mv=other
「Adobe Premiere Pro CC」は、1991年の発売以来、ノンリニアビデオ編集ソフトを牽引する定番ソフトとして知られます。アップルの「Final Cut Pro X」、アビッドテクノロジーの「Avid Media Composer」と並び、本格的なプロフェッショナルビデオ編集ソフトであり、納得するまで繰り返し編集・加工ができる操作性・応答性の良さが魅力のソフトです。
月額2,480円(税別)で利用できます。
・NCH Software「VideoPad」
https://www.nchsoftware.com/videopad/jp/index.html
「VideoPad」は、1993年の創業以来、ビジネス音声ソフトウエアでは名の知れたNCH Softwareが発売する本格的なビデオ編集ソフトウエアです。
安価ながら50種類以上の特殊エフェクトやトランジション機能を備え、動画の処理スピードを誇り評価の高いソフトです。フルスペックのマスター版は159ドルで販売されています。
・ソースネクスト「VR Studio」
https://www.sourcenext.com/product/vegas/vr-studio/
「VR Studio」は、VR酔いに効果のある強力な手振れ補正機能を備え、直感的なインターフェイスやシンプルで簡単な操作方法とともに、初心者でもすぐに使える人気の高いビデオ編集ソフトウエアです。標準価格は27,248円(税別)です。
・スペースリー「スペースリー」
「スペースリー」は、簡単な操作でVR画像の取り込みから、質の高いVRコンテンツの作成ができるビデオ編集ソフトウエアです。CMSプラットフォームにより、画像やコンテンツ管理が容易な点も大きな特徴です。不動産業界で実績のあるソフトです。
小規模な事業者向けのアカウント数が1つのベーシックプランは月額4,980円で利用が可能です。
・ジョリーグッド「Guru VR」
「Guru VR」は、最先端のVR技術の研究開発や独自のアプリケーション開発を行うジョリーグッドの提供するVR動画作成ソリューションです。
レタッチ機能やVR酔いを軽減する強力なスタビライズ機能を備えるハイエンドエフェクトツールとの連携もスムーズに切れ目のない高度なビデオ編集が可能です。放送局導入シェアNo.1の実績を誇る高精度画像処理技術が特徴です。
・Easypano「PANOWEAVER10」
https://www.easypano.com/jp/panorama-soft.html
「PANOWEAVER10」は、ワンクリックの簡単操作で、さまざまな画像素材を取り込み、自動でパノラマ写真を生成するパノラマ作成ソフトウエアです。
それ以外にもバッチ処理や緯度経度情報の書き込み、マスク処理、レタッチ機能など、高度な機能を備えています。価格は55,000円(税別)です。
・パノラマ工房の「PanoCreator」
https://www.pano-vr.com/service/panocreator/
「PanoCreator」は、クラウド型の360°パノラマVRを作成するためのCMSサービスです。不動産業界向けに特化した仕様となっており、簡単操作でバーチャルツアーやポップアップ、見取り図も設置できる点が大きな特徴です。初期費用と月額利用料金5,250円(税込)で利用可能です。