ジョリーグッド の「楽しい」を探る
<後編>プリンシパルエンジニア浅川和久:好奇心と行動力で人の役に立つVRを創り出す

社長の要望はいつも難題。でも全く新しいものを創り出す楽しみがある

編集:現在の主な業務は?

浅川:サーバーのシステム構築、CMSの開発を主に担当しています。ざっくり言うとアプリ以外のシステム開発をやっています。

編集: AI開発も担当されたとか?

浅川:ジョリーグッドが独自開発した人工知能エンジン「VRCHEL」(バーチェル)は私が手がけました。これは360°動画に何が写っているか、どんな雰囲気なのかが分析でき、加えて音声解析もできる画期的なシステムです。また、ユーザー視点から行動パターンが検出できるようになっていて、この技術はジョリーグッドが開発した発達障害支援機関向けソーシャルスキル(※1)トレーニングVRプログラム「emou」(エモウ)などにも応用されています。

※1:ソーシャルスキル:対人関係や集団行動を上手に営んでいくための技能(スキル)のこと

編集:「VRCHEL」も上路さんの提案で開発が進んだのですか?

浅川:そうです。当時は写真に何が写っているのか分析するくらいが一般的で、360°動画や画像を解析するAIがありませんでした。でも、上路さんに「360°動画が解析できるといいよね~?」とリクエストされて、開発がスタートしました。

編集:開発時の苦労は?

浅川:いろいろな業務と並行しながら、開発を進めることが一番の課題でした。また、映像を詳細に解析するために、思いつく限りの情報をプログラミングしたけれど、上路さんの要求はさらに上を行くもので、それに応えることが大変でした。

編集:エンジニアとしての資質を成長させる環境ですね。

浅川:その他には、医療VRの分野で実験的な試みも行っています。手術室をCGで再現し、対応したVRゴーグルをつけることで手術室の中を歩いたりしゃがんだりすることができる空間の中を「動けるVR」です。

編集:「動けるVR」とは?

浅川:アバターゲームのようなイメージですね。手術は、執刀医をはじめとする、さまざまな人のチームプレイで成り立っていますが、その現場をCGでつくり、メンバー同士自由自在に動きながら、自分の役割や動きを体験することができます。サービス化されれば、とても有効的な研修システムになると予感しています。

「エンジニアチームが社内で一番賑やか」と言われるくらい賑やかなチーム

編集:革新的な技術を生み出しているエンジニアチームですが、どんな雰囲気ですか?

浅川:エンジニアは寡黙なイメージかもしれませんが、うちのチームはとても和気あいあいとしています。ランチの時はお弁当の話題で盛り上がっていますね(笑)。

編集:いい雰囲気ですね(笑)。

浅川:夜はチームメンバーで会食に出かけることも。ジョリーグッドの社内制度に「メンターご飯サポート制度」というものがあり、入社から6カ月間、新人と先輩の外食代が毎月最大3万円まで補助されます。これを有効活用してメンバーとコミュニケーションを図かりつつ、おいしいものを食べに行っています。最近は部署の縛りもなくなり、他部署のメンバーともこの制度を利用できるようになりました。

編集:そんな時の話題って?

浅川:新しい書籍や勉強会での情報共有ですね。

編集:やはりプログラミングに関係する話題が多いような……。。

浅川:あとは本当に雑談ですが、新しい電子決済サービスやキャンペーン情報なんかもよく情報交換していますかね(笑)。

編集:皆さん、お得な情報が好きなんですね(笑)。いっきに親近感が湧きました。そんなエンジニアチームのモットーは?

浅川:さまざまな展示会に参加してもらい、ユーザーの生の声や反応を体感すること。一般的にシステムエンジニアは社内業務が多く、自分が開発した技術がどんな風に使われるのかわからないことも多いんです。特にBtoBサービスはエンドユーザーの反応が見られる機会は少ないので、重要な機会です。

編集:土門さんも同じことをおっしゃってました。ユーザーの声が直接聞けるのは嬉しいですね。

浅川:私自身も開発のいい刺激になっています。いろいろな意見を聞くことで視野も広がり、新しい発見や開発意欲につながると思いますね。

好奇心旺盛に最新技術をキャッチする人がフィットする

編集:ちなみに浅川さんは展示会で説明するのは得意?

浅川:自分では得意と思っていませんが、システムの説明で困っているスタッフがいたら、サポートに入るようにはしています。ある展示会では、私の地元、秋田の自治体ブースで出展されている方と意気投合し、「うちにもVRあるから、ちょっと見においで!」と秋田のブースにそのまま連れていかれたこともありました(笑)年齢や地域に関係なくVRが浸透してきていることを改めて体感した機会でした。

編集:浅川さんが感じる今後のVRの展望は?

浅川:VRは見るだけではなく、人を助ける技術になると思います。たとえば難しい設定をしなくても、バーチャルなキャラクターが3Dで映し出され、生活や仕事をサポートするようになるとか。SFアニメに出てくるよう技術が一般化されることを期待しています。

編集:浅川さんはどんなエンジニアと一緒に働きたいですか?

浅川:知識や技術はもちろんですが、それより好奇心やチャレンジ精神のある人がジョリーグッドには合うんじゃないかと。上路さんは常に新しいビジネスやサービスを考えていて、求められる技術は私も知らないことばかり(笑)。エンジニアとしてはやりがいのある開発環境なので、そんな状況を楽しみながら取り組める人はフィットすると思います。

編集:なるほど。

浅川:アプリ開発はメンバーが増えていますが、サーバー関連の担当はまだ私ともう1人だけ。なので、一緒に開発してくれる人を募集しています。今はまだ小さな組織で仕事の進め方やチームのあり方もフレキシブルに対応できるので、その部分も一緒につくってくれる人が入ってくれると嬉しいです。

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Profile
浅川和久 Kazuhisa Asakawa
2012年より博報堂DYグループにてソーシャルアカウントを利用したギフトサービスの企画、開発、運用に携わる。 その後、テレビ番組やCMのメタデータを利用した購買データの分析やインターネット広告に関する業務に従事。 2016年に、エンジニアとして株式会社ジョリーグッドにジョインし、サービス開発全般を担当している。

Photo: Jiro Fukasawa

 

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